11月20日
(あらすじ)
今まで学生麻雀を楽しんできたやんま君に、バイト先での居酒屋の店長から突然、麻雀のお誘いの電話がかかってきた。
「ウチの客と打たへんか?まぁお前に比べて10倍のキャリアでル−ルも特殊やけど、まぁこいや」
「店長は来るんですか?」
「いかん。全員客や。イワせ。命令や」
「サ、サ−・・・」
・・・・と言うことで、俺の意思をよそに決戦の合図はかけられた。
Pm6:25
約束の時間まであと五分。
この後、凌ぎを削るであろう雀荘に到着したが、

看板からして今まで行った事がある雀荘とは違ったオ−ラを出している。
これだけみてビビるのもアレなんで、とりあえず部屋まで歩いていく。

俺、ここでやんのかよー。 なんだか本当に緊張してきた。 とりえあえず深呼吸をして、足を踏み出す。

「くく、待たせたな。」


ししししししし失礼しましたー!
まさに雰囲気からして俺には無縁だった世界。
というか、2.30そこらなんて誰もいないし・・・。
ほんと、ジャ−ジとかで来なくてよかったよ。
一人色々な感情に一喜一憂している俺をよそに、先に来ていた相手さんに席へ案内される。
「おう。いきなり悪いな。」と優しい口調で俺に話し掛けてくれたのは、
ウチの居酒屋の常連さん。ここではシドーとでも呼んでおこうか。ちなみに建築関係の社長さんだ。
「はじめまして。若いね」
既にビ−ル片手にやた出来上がっていたこのオッサンは・・・見たことが無いな。以降、神龍を名づける。
シドー曰くなんでも会社でエライさんらしい。見たまんまやな。クソっ・・。
なんでも、最後の面子は仕事の関係上遅刻するらしく、
「メシでも食べようか。」シドーが言い出した。
ちなみに、俺は出発前にご飯を食べてきている。コンビに弁当を5分でたいらげたので、お腹はパンパンだ。
神龍「マスター。上にぎりと餃子な。」
シドー「まぐろと鉄火2人前、あとビール」
神龍「お前も食うか?遠慮すんなよ。好きなんいってみろ」
俺(以降、スラリン)「あ、じゃあ。たまご巻きを・・・」
シドー「あ?もっと食えや。ダブル(二人前)いけるやろ。食え。
スラリン「え、あ、はい。ももももももももももちろんっすよ。」
シドー「マスター!あと、鉄火巻き二人前と餃子二人前な!!!
・・・嗚呼。なんでこんな場所に来たのだろう・・。
明らかに場違い感が否めない俺は、表示されている電子点数ボックス目をやる。

みんな一位か・・・。争いが無いって素晴らしいな・・。
暫くして、最後のメンバーが到着する。ムドーとでも呼んでおこう。
シドー「じゃあ。ルールの説明な。なしなしの完全先づけで、赤2枚ずつ。ワレメありでチップは500ペソ。一発裏赤でチップ一枚。マルエーはチップ5枚な。」
スラリン「え、ワレメにマ、マルエー?」
ムドー「ワレメってのは、サイを振ったときに山が割れた場所のヤツが、すべてにおいて点数が倍になるんや。
つまり子がマンシュウをツモったら、ワレメの奴が倍払い。2000 4000(ワレメ)4000・・・とな。」
神竜「マルエーってのは・・・」
スラリン「それは色々な事があって知ってます。」
ムドー「そうか。レ−トはピンでええな。お子様レ−トやな。わっはっは」
スラリン「わ、ははは・・・」
関西人なので完先は体験したことがったが、ワレメとマルエーに関しては未体験ゾーンだ。
ていうか、麻雀しながらネタじゃなくてマルエーと言える日が来るとは・・・。naviとか関東の虎が聞いたら飛びついて喜びそうだな。
で始まった第一回戦。
シドー「割れ目やし。リーチ」
スラリン「ま、まだ4順目じゃねぇか・・」
シドー「即ツモ。役牌一発裏2で12000オ−ルか。」
スラリン「オェ−!」
・・・
神竜「リーチ」
スラリン「あ、俺ってワレメだし。間にあうかな。」
神竜「即ツモ。マンガンか。2000 4000とやんまちゃんはワレメで4000。」
スラリン「オェ−!って、やべぇ。飛びそう!」
・・・このあと、なんで皆一発とかそんな簡単にできるんだろうって思うくらいガスガスあがっていき。
気がつけば誰かが飛んで3着で終わる。
やべぇ・・・なんつう場にきたんだ、俺は・・。
後悔先たたずとは、まさにこのことを言うのだろう。
ちなみに一本場は1000点なので、3本貯まると結構な殺傷能力を持つし、
このオッサン等はなにかと字牌のシャボであがるので、
無筋以上に生牌が切れなく、ガチガチで3.2着を繰り返す。
あ〜、もう二万払って帰ろう。たっかい寿司だったな〜。
4半荘目が終わって、俺の累計点数は-26。まぁちょい負けでいいかな。
なんて考えていたのだが、シドー達の様子がどこかおかしい。
動きが鈍いし、どこかしら眠たそうだ。
そうか、この人等は5.60歳。
要するに疲れたわけ・・・かな?
とりあえず試しに手なりの即リーをしてみる。
すると無筋の当り牌がポロっと。
スラリン「あ、ろんでふ。親マンでワレメなんで24000・・?」
神竜「とんだ−」
これをきっかけに、やばいぐらい俺の手が入った。
配牌でイ−シャンテンとかザラで、調子にのって親番で5本も6本も積む。
俺「ツモ!!マルエー!(うお!本当に口にしてるし)」
一見の若造が好き勝手にあがれば、シドーも面白くはなかろう。
場が進むにつれ、疲れとダレで。ますます俺のマルエーショータイムがヒートアップ。
終わる頃には、+130の功績を残し。
オッサンがポロっと卓上に現金を置く。

シドー「ほら。よかったね。」

俺「バカヤロー!俺はうまい棒しか受けとらね−んだよ!」
・・・・こうして、俺はオッサン達との勝負になんとか勝利したのであった・・・。
あ、ちなみに↑の札は、ただのお小遣いですよ。
本当はチョコとかアイスとか賭けてました。
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